日本酒の世界には、派手さよりも「日常に馴染む味」を大切にする一本があります。今回ご紹介するのは、福井県の老舗酒蔵・一本義久保本店が造る純米酒「一本義」。素材と製法にこだわった、飾らない本格派です。
老舗酒蔵「一本義久保本店」が手がける純米酒
明治35年創業の「一本義久保本店」は、福井県勝山市に蔵を構える伝統ある酒蔵です。「義を貫く酒造り」を信条に、地元の良質な米と水を使い、ていねいな手仕事で日本酒を醸しています。
その中でも「一本義 純米酒」は、醸造アルコールを一切加えない“純米酒”として、米の旨みとすっきりした飲み口が魅力。ラベルに明記された「辛口」は伊達ではなく、料理の味を引き立てる食中酒として重宝されています。
実際に飲んでみた印象
まず香りは控えめ。吟醸酒のような華やかさはありませんが、ほのかに感じる米の香りが落ち着いた印象を与えます。
口に含むと、シャープな口当たりとともに辛口のキレが広がります。雑味がなく、クリアで引き締まった味わい。飲み進めるほどに、米の旨みがじんわりと広がっていくのがわかります。
冷やして飲むと爽快感が強まり、ぬる燗ではふくらみとコクが感じられます。季節や食事内容に応じて楽しみ方を変えられるのも、この酒の魅力です。
メリットと注意点
◎ 良い点
- シンプルでクセがなく、料理と合わせやすい
- 冷酒〜ぬる燗まで対応できる柔軟さ
- 純米酒としては価格も比較的手ごろで、日常使いに適している
- 日本酒初心者にも飲みやすいバランス感
△ 気になる点
- 香りや個性を重視する人にはややおとなしめに映る
- 味の主張が控えめなため、インパクトを求める人には物足りない可能性も
こんな人におすすめ
- 日本酒ビギナーで、まずは飲みやすい1本から始めたい人
- 家庭料理に合う辛口酒を探している人
- クセがなく、冷やでも燗でも使える万能酒を常備したい人
まとめ|「特別ではない」のが、この酒の良さ
「一本義 純米酒」は、派手さや個性よりも、毎日の食事に自然と馴染む味を大切にしたお酒です。香り控えめで飲みやすく、和食との相性も良好。冷やしてキリッと、燗でじんわり——どんな飲み方にも応えてくれる頼もしい存在です。
特別な日に選ぶ華やかな酒とは対照的ですが、日々の生活に寄り添ってくれる「常備酒」としての価値は高い一本。気になった方は、ぜひ手に取ってみてください。
🔗 公式サイト:
一本義久保本店|公式サイトはこちら
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