⚡ 深掘り:テスラ敗北は「EVの敗北」ではない
2025年、歴史的な転換点が静かに記録されました。
テスラが、世界最大のEVメーカーの座を失ったのです。
数字はシンプルです。
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テスラ:164万台
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BYD(中国):226万台(前年比 +28%)
初めての逆転。
しかもこれは、誤差でも一時的なブレでもありません。
アメリカではEV需要が鈍化し、
ヨーロッパではイーロン・マスクの政治的言動が反発を招き、
決定打となったのが、米国のEV税額控除(7,500ドル)の終了でした。
その結果、
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Q4のテスラ販売は -16%
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2年連続の販売減
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ウォール街の低い期待すら下回る結果
一方、BYDはアメリカ市場に一切依存せず、
中国・欧州・中南米で台数を積み上げた。
ここで重要なのは、
「EVがダメになった」のではない、という点です。
“EVをどう作り、どう売るか”の思想が負けた。
⚡ 深掘り:テスラはもうEV企業ではないのか?
財務的には、まだYESです。
売上の約75%は依然として車。
しかし、象徴的にはNOになりつつあります。
マスク自身がこう語っています。
テスラの価値の80%は、将来ヒューマノイドロボット(Optimus)になる。
投資家も、それを信じている。
事実、販売台数が落ちても株価は2025年に+11%。
11月には、
「マスクを繋ぎ止めるため」として
常識外れの報酬パッケージが承認されました。
つまり市場は、こう判断しています。
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EV:成熟産業
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ロボット/AI:次の夢
これはテスラだけではありません。
Rivianも販売が落ち、AI企業への再定義を始めています。
EVはもはや「未来」ではなく、
現実的な大量生産品になった。
そして、
大量生産に強いのは——中国です。
🛢️ 気になった記事:アメリカは「電気」から「石油」に戻るのか?
同じ日に出てきた、もう一つのニュース。
トランプ大統領はこう宣言しました。
アメリカの巨大石油会社が、ベネズエラに入り、
何十億ドルも投資して、石油インフラを再建する。
ベネズエラは、
世界最大級(17%)の埋蔵量を持ちながら、
制裁・汚職・投資不足で市場から消えていました。
現在稼働している米企業はChevronのみ。
それを、
「アメリカが実質的に運営する」
という極めて露骨な発言です。
重要なのは、
これはEVへの裏切りではない、という点。
エネルギー安全保障の話です。
EVが増えても、
・化学
・航空
・軍事
・発電調整
から石油は消えない。
EV幻想の裏で、
世界はずっと「現実」に備えていました。
💎 小ネタ①:ビヨンセは、なぜ“正しい”億万長者なのか
ビヨンセが、フォーブス公式のビリオネアになりました。
音楽だけではありません。
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ヘアケア
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ウイスキー
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ファッション
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そして、400億円超のツアー
でも本質は、
最後は音楽が稼ぐという点。
流行を追わず、
ブランドを増やしすぎず、
「自分の核」を失わない。
これは、
テスラとは正反対の成功モデルです。
🧾 小ネタ②:EVも返品も「外注」される時代
EVも、返品も、
人はもう「全部自分でやりたくない」。
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Taskrabbit:返品代行 +62%
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ReturnQueen:年明けも +20%想定
便利さの進化は、
理想ではなく、面倒からの解放で進みます。
EVも同じです。
理想より、
安くて、壊れず、普通に使えるもの。
BYDが勝った理由は、
とても地味です。
🧾 まとめ:EV敗北の正体は「思想の敗北」
ここまでを整理します。
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テスラは負けた
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しかしEVは終わっていない
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負けたのは「理想主導モデル」
世界は今、
こう再編されています。
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中国:製造・量・価格
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アメリカ:AI・資本・軍事
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欧州:規制と理想
EVはその一部にすぎません。
エネルギー転換は、
一直線では進まない。
📝 編集後記:世界は「未来」より「確実」に戻る
EVが世界を救う。
AIが人類を進化させる。
そういう物語は、気持ちがいい。
でも、
2025年のニュースを並べると、
見えてくるのは真逆の流れです。
人は今、
未来より、確実さを選び始めている。
EVより、安い車。
理想より、補助金。
革命より、インフラ。
テスラが負けたのは、
技術ではなく、
「夢の値段設定」を誤ったからです。
一方、
中国も、石油も、
とても現実的。
面白くないけど、
強い。
たぶんこれからの世界は、
派手な未来像より、
地味に動く現実が勝ちます。
それは投資でも、仕事でも、
そして生き方でも同じ。
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