ハリウッド再編の主役は父子タッグ?エリソン家が仕掛ける大博打

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エリソン親子が狙う「パラマウント+ワーナー買収」の衝撃

ハリウッドに再び大きな地殻変動が起こるかもしれません。オラクル共同創業者で世界第2位の富豪、ラリー・エリソンと、その息子で映画制作会社スカイダンス・メディアを率いるデイビッド・エリソンが仕掛けるのは、パラマウント買収からわずか37日後に浮上した「ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)」買収構想です。

何が起きているのか

  • スカイダンスは今年パラマウントを買収したばかり。

  • それに続いて、WBD全体に現金主体で買収提案を準備中。

  • 資金の多くはラリー・エリソンが出資。

つまり「父が資金を出し、息子が実務を担う」親子タッグで、ハリウッドの勢力図を一気に塗り替える可能性があります。

WBD側の事情

実はワーナーは今、経営合理化のためストリーミング&スタジオ部門と赤字のテレビ事業を分離しようとしています。そこへエリソン家が「丸ごと買う」と名乗りを上げたわけです。

  • メリット:一括買収により競合(Netflix、Amazon、Appleなど)との入札競争を回避できる。

  • デメリット:儲からないテレビ部門まで抱え込むリスク。

なぜここまで強気なのか

  • 資金力:ラリー・エリソンの巨額の資産で他社を圧倒。

  • 戦略的価値:スタジオIPをストリーミングに供給し、自社配信サービスの差別化へ。

  • タイミング:現在、大規模スタジオ売却案件は希少で「唯一無二のチャンス」。

業界へのインパクト

  • 競争の再激化:NetflixやAppleが欲しがる“最後の大物IP”を抑えられるか。

  • 再編の加速:成功すれば、他のハリウッド大手も「吸収合併か独立維持か」を迫られる。

  • 日本市場への影響:配信プラットフォームのライセンスや映画公開スケジュールに直接影響する可能性。

まとめ

今回の買収話は、単なる「金持ち親子の道楽」ではありません。ハリウッドの未来を左右する構造的な変化の引き金となり得るのです。
近年、ストリーミング戦争は熾烈を極めています。Netflixが独走した時代から、Disney+やAmazon Primeが追随し、Apple TV+が“作品の質”で存在感を増しています。そこにパラマウントやワーナーといった老舗スタジオは、過去の栄光と巨額の負債を抱えつつ、新たな生存戦略を模索してきました。

エリソン家の動きは、この混迷に「力業」で切り込む試みです。パラマウント+ワーナーという巨大連合が誕生すれば、配信権、制作ライン、そして何より映画IPの支配権が大きく変わります。ハリウッドだけでなく、日本を含む世界の映画ファンや視聴者に直結する話題なのです。

しかし課題も山積みです。まず、抱え込む赤字部門の処理。次に、多様なブランド(HBO、CNN、パラマウント+など)をどう統合し、魅力あるパッケージに仕上げるか。そして最大の問題は、「お金でコンテンツを買い集めても、視聴者が求める作品を生み出せるか」という創造力の課題です。

エリソン親子の挑戦は、単なる買収劇に終わるのか。それとも「ポストNetflix時代の新帝国」を築く布石となるのか。いま、ハリウッドの歴史が再び大きく動こうとしています。


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編集後記

今回取り上げたエリソン親子の買収話は、どこか“リアル版ハリウッド映画”のようでした。父が巨額の資金を用意し、息子が夢と野心を武器に動く。映画的であると同時に、冷酷な資本主義の縮図でもあります。

一方で、EV補助金終了の話題や、SNS批判、エミー賞の結果など、私たちの日常に直結する話題も多くありました。特に「補助金に頼った普及」がいかに危ういかは、日本のエネルギー政策にも重なります。

メルマガを通じて毎回思うのは、「世界のニュースは日本の未来の鏡」だということ。今回の記事が、読者のみなさんの次の投資判断や生活のヒントになれば嬉しいです。次回も“売れる情報”を楽しく、わかりやすくお届けしますのでお楽しみに!

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