🇺🇸 政府閉鎖とテクノロジーの新潮流——アメリカ発ニュースを総ざらい - ーSAKABANOWA

2025年10月1日午前0時1分、アメリカ連邦政府が正式にシャットダウンしました。2018年以来の閉鎖で、背景にあるのは「医療費補助金」をめぐる激しい対立です。

民主党は、オバマケア（Affordable Care Act）の補助金延長と、トランプ政権が打ち出した「Big Beautiful Bill」によるメディケイド（低所得者向け医療制度）削減の撤回を要求。
トランプ大統領は「不法移民の保険補助に繋がる」と拒否姿勢を崩さず。

結果として、予算合意に至らず閉鎖突入という展開になりました。

影響とリスク

サービスへの影響

最長35日間続いた前回閉鎖を上回るのか？ 今回も先行きは不透明です。

まとめ

政府閉鎖は、アメリカの政治システム特有の「ねじれ」が生む現象です。連邦予算を成立させるには議会と大統領の合意が不可欠ですが、対立が先鋭化するたびに「閉鎖」が交渉カードとして使われます。

この仕組みが示しているのは、政治的駆け引きの犠牲になるのは市民だという現実です。給与が止まる職員、観光収入が途絶える地域、政府許可が必要な企業。日常を支えている人々が、議会の「膠着」の直接的な被害者となります。

同時に、閉鎖は「政治の劇場化」を強調するものでもあります。今回も大統領は「民主党の要求を飲む気はない」と強硬姿勢をアピールし、民主党は「共和党は交渉する気がない」と応酬。実際の合意形成よりも、支持者に向けた“姿勢の演出”が優先されているように映ります。

日本でも防衛費や増税などをめぐって「与野党が対立し、市民生活は二の次」となる場面があります。アメリカのシャットダウンは極端な事例ですが、共通するのは政治が国民にとって「解決の場」ではなく「対立の場」になってしまうリスクです。

さらに今回の閉鎖は、FRB（連邦準備制度理事会）が必要とする統計データの発表停止にも直結。金利政策や景気判断に影響し、ひいては世界経済全体に波及する可能性もあります。

「閉鎖」という強硬手段に頼るたびに、政治の信頼性は少しずつ削がれます。短期的な勝ち負けに見える駆け引きの裏で、問われているのは民主主義の持続力そのものなのかもしれません。

フードデリバリー大手DoorDashが、自社初となる地上走行型の自動配送ロボット「Dot」を発表。

Uber Eatsとのドローン配送競争も進む中、街を走る「デリバリーロボ時代」が現実味を帯びてきました。

米製薬大手ファイザーが薬価引き下げと国内製造投資を条件に、トランプ政権から関税3年猶予を獲得。新設される直販サイト「TrumpRx」で割引薬を提供予定。発表を受け株価は約7%上昇しました。

創業者ダニエル・エク氏がCEOを退き、グスタフ・セーデルストロム氏とアレックス・ノルストロム氏が共同CEOに。音楽配信で7億人超のユーザーを抱えるSpotifyも、AIや収益構造の変化に対応する新しい経営スタイルを模索しています。

今週は、アメリカ政府の閉鎖をめぐる政治の対立を中心に取り上げました。ニュースとしては派手に映りますが、その裏で最も影響を受けるのは、給与が止まる職員や地域経済を頼りにする人々です。遠い国の出来事に見えても、世界経済や金融市場を通して私たちの暮らしにじわりと波及していく点は見過ごせません。

一方で、ドアダッシュのロボットやSpotifyの経営体制の転換といった話題は、未来の生活をどう形づくるかを示してくれます。大きな出来事に翻弄されながらも、社会は少しずつ前へ進んでいるのだと感じます。

政治や経済の大きな流れは私たちが直接コントロールできるものではありませんが、日常の中で選び取る小さな行動や工夫は確かに自分のものです。その積み重ねは、心の奥に小さな火を残しながら、未来へとつながっていきます。

ニュースを通して不安を覚えることもありますが、その中で自分にできることを淡々と続ける。そんな姿勢が、長い目で見れば力になっていくのだと思います。